今年の夏
2026年 夏の記録

気象庁が新しい言葉を作るほどの暑さ。
それが、2026年の夏でした。

最高気温40℃以上の日を指す「酷暑日」という言葉が、 2026年4月に気象庁によって正式に導入されました。 これは、これまでの暑さの基準では足りなくなったことを意味します。


数字で見る、これまでにない暑さ

2026年8月、西日本の一部地域では観測史上初めて 5日連続で「酷暑日」(最高気温40℃以上)を記録しました。 7月中旬から下旬にかけての西日本の平均気温は、 統計を開始した1946年以降で最も高い数値となっています。

40℃+
「酷暑日」の基準
2026年4月に新設
27地点
8月2日時点で
酷暑日を記録した地点数
5日連続
国内観測史上初の
酷暑日連続記録

「暑さ」と「紫外線」、
実は同時に体を襲っている

強い日差しの下では、気温の高さだけでなく、紫外線も同時に体へダメージを与えています。 気象庁によれば、くもりの日でも快晴時の約6割の紫外線が地上に届くとされており、 日差しが弱く感じる日でも油断はできません。

体は暑さから身を守ろうと、皮膚の血管を広げて熱を逃がそうとします。 ですがこの反応が続くと、全身を巡る血液量が減り、血圧が下がって 脳への血流が不足しやすくなります。


めまい・立ちくらみ・失神が
起こる仕組み

「急にクラッとした」「目の前が暗くなった」——これは熱失神と呼ばれる、 熱中症の初期症状のひとつです。年齢を問わず、屋外だけでなく蒸し暑い室内でも 誰にでも起こり得ます。

1
体温が上昇暑さにより体の中に熱がこもり始める
2
皮膚の血管が拡張熱を外に逃がそうと血管が広がる
3
血圧が低下全身を巡る血液量が減少する
4
脳への血流が不足めまい・立ちくらみ・一時的な意識消失につながる

救急搬送、この夏だけで急増

総務省消防庁の発表によると、2026年7月13日〜19日の1週間で、 熱中症により救急搬送された人は全国で10,857人。 今シーズン初めて1週間の搬送者数が1万人を超え、 前週の2倍以上に急増しました。翌週にはさらに増加しています。

熱中症による救急搬送者数の推移(2026年7月)
出典:総務省消防庁
9,078人
7/15〜21
10,857人
7/13〜19
今季初の1万人超
12,272人
7/29〜8/4
重症者数も増加

※搬送された方の発生場所として最も多いのは「住居」——屋外だけでなく、 室内でも油断は禁物です。


なぜ「風」が体を守るのか

気温が高くなると、体は主に汗の蒸発によって熱を逃がします。 これは気化熱と呼ばれる仕組みで、汗が肌の表面で蒸発する瞬間、 体から熱が奪われて体温が下がります。

ここで重要なのが「風」です。風が肌に当たることで汗の蒸発が促進され、 気化熱による冷却効果が高まります。つまり、体に風を送ることは、 体が本来持っている体温調節の仕組みを助けるということです。

日傘、帽子、据え置き扇風機——
それぞれの限界

紫外線や暑さへの対策として、日傘や帽子、扇風機などを 使っている方も多いはず。それぞれに役割がありますが、 できることには違いがあります。

日傘・パラソル
直射日光は防げるが、周囲の気温そのものは下げられず、風も生まれない
帽子
頭部を紫外線から守るが、体に風を届ける効果はない
据え置き型扇風機
風量は十分でも、設置場所から動けず持ち運べない
クリップ式携帯扇風機
気化熱による冷却効果を、外出先でも自分のそばで発生させ続けられる
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※本ページの気象・医療関連の情報は、気象庁・総務省消防庁・環境省等の 公表資料をもとに構成しています。個別の症状に関しては医療機関にご相談ください。